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ベトナム人奨学生の壮行会をベトナムのホーチミン市で開催
2025年8月8日
日本の大学(英語学士課程)に進学するベトナム国内のベトナム人高校生に対する奨学金給付事業(以下、本奨学金)で、本奨学金に合格した第3期生12名の壮行会とメディア説明会(本イベント)を開催しました。
2025年6月30日にホーチミン市内のホテルで開催した本イベントには、奨学生12名および奨学生の家族、奨学生在籍高校の教員が出席するとともに、在ホーチミン日本国総領事、ベトナム教育訓練省やホーチミン市教育訓練局の代表者も参加しました。また、ベトナム国内から多数のメディア関係者も本イベントに出席しました。■在ホーチミン日本国総領事館 小野益央総領事のスピーチ
2023年の日越外交関係樹立50周年という節目の年に開始されたファーストリテイリング財団のこの事業は、日越両国の友好関係の深化と未来への明るい展望を示すものと思います。第3期奨学生の皆様におかれては、各進学先の大学で勉学・研究に励まれるとともに、ぜひ日本各地を訪れ、様々な地域や年齢層の人々と触れあう中で、日本の魅力のみならず課題にも目を向け、広い視野と柔軟な思考力を培っていただきたいと思います。将来、皆様が、日本の留学生活の中で培った知識と経験を活かし、希望する分野で活躍され、これからの日越間の交流と協力関係の更なる発展にも貢献されることを心から期待しています。
■ベトナム人奨学生(3期生)Đặng Vĩnh Cườngさん(2025年秋から早稲田大学政治経済学部に進学予定)のスピーチ
私は幼い頃、家族と集合住宅に住み、経済的に厳しい状況にありましたが、母がベトナムに進出したばかりの日本企業に就職して以来、生活が大幅に改善しました。国際経済協力、経済発展、近代化は、私たち家族のような人々の生活向上に寄与することを実感しました。私の家族の経験は、ベトナムや他の地域の支援にも応用できると考え、その成功モデルである日本から学び、自国の発展に活かしたいと思っています。
■ベトナム人奨学生(3期生)Nguyễn Phú Minh Châuさん(2025年秋から京都iUPプログラムに進学予定)のスピーチ
私は茶道が大好きで、茶道に惹かれるのは、忙しい日常の中で一息つき、静かな瞬間の美しさを味わえるからです。このような伝統と革新の調和に魅了され、私はベトナムの茶文化を探求してきました。日本の持続可能性とその品質へのコミットメントを取り入れ、ベトナムの茶文化が持つ文化的深みを融合させることで、意義深い変革をこの業界にもたらせると信じています。進学先として日本を選ぶことは、経済やビジネスに留まらず、社会的な責任を真剣に学ぶチャンスでもあると考えています。FR財団の奨学生として、ベトナムの製品を世界に広める架け橋となり、尊重とその国の文化に根ざした方法で社会に貢献したいと願っています。
■ベトナム人奨学生(3期生)Nguyễn Anh Dũngさん(2025年秋から上智大学理工学部に進学予定)のスピーチ
私の工学への情熱は、ベトナム北部の山間部の村での遠征旅行を通じて芽生えました。そこで多くの家庭が安定した電力供給にアクセスできない現実を目の当たりにし、工学が未開発な地域での持続可能な発展を促進し、真の価値を生み出す重要な手段であることを理解しました。私はFR財団の奨学生として、再生可能エネルギーやマイクログリッド、グリーンテクノロジーの研究を進め、ベトナムと東南アジアの貧困地域に具体的な解決策を提供することを目指します。また、日本での留学機会に心から感謝しており、日本で献身や努力、社会的責任を学びながら、知識と人間性の両面で成長することを望んでいます。
■ファーストリテイリング財団 小山紀昭統括事務局長のスピーチ
本奨学金の3期生として選ばれた12名の奨学生の皆さんは、全員とても優秀で、それぞれ明確な志をもって日本に留学します。彼らが、今後の両国の発展に大きく貢献してくれるよう、日本に留学後も、継続的に私ども財団もサポートしていきたいと思っております。